top of page

PAST EXHIBITION

683C57ED-7FB3-4F7F-B76F-A14531C885DD_1_201_a.jpeg

「 ピースとホール 」
​松岡 柚歩 | Yuzuho Matsuoka

2022. 5 / 27 fri. ––– 6 / 13 mon

OPEN 11:00 – 19:00 
CLOSED  tue / wed / thu

Past Exhibition

この度、haku kyotoでは松岡 柚歩による展覧会「ピースとホール」を開催致します。

松岡は、絵の具の発色や質感の可能性を探りながら、対照的な色や異なる素材が、パネルの上で支え合って生まれる新しい画面の面白さを追求して制作をしています。彼女の作品は、下にチェックや編み込みのような柄があり、その上に色面を重ねることで生まれる多重のレイヤーで構成されています。パネルを平置きにして色をのせ、素材を重ねてつくることで、絵を描くというよりも立体物をつくっている感覚に近いと彼女は話しています。この制作方法によって、作品の側面にまで絵の具が垂れ、画面からの繋がりがあることが、より立体感を強く感じさせます。

 

今回の展覧会では、今までの作品のスタイルを踏襲しつつも、より大胆に色面で柄の部分を隠すような作品も発表します。

一見すると、幾何学的な柄が上から塗られた色によって隠され、一部が欠けたり変化しているようにも見えます。しかし、柄の凹凸が色面に浮かび上がってくる部分もあり、彼女が描いたものは確かにそこに存在しています。目の前にある、見える部分から、そこにないもの、見えていない部分を想像することで、見えてくるものもあります。そこには鑑賞者それぞれの視点と、その人だけが持っている感覚や過去に見たイメージなども影響してくるでしょう。普段の生活の中で、たくさんの画面を流し見てしまうことが多くなってしまった時代で、物質として、ここに存在している作品と相対して、ひと呼吸ついて、ゆっくりと観ていただきたい作品です。

 

鮮やかな色彩の組み合わせ、絵の具の層による立体感、質感の違い、「見える」と「見えない」部分、様々な要素が交差することで、作品と対面した鑑賞者の視覚を刺激してきます。複雑な抽象画でありながら、それぞれの要素が混じり合って生まれる独特のリズムが、不思議と心地良く、じっくりと鑑賞することで、様々な表情を見せてくれることでしょう。

 

- haku kyoto director 渡邊 賢太郎

 

 

○ 松岡柚歩

 

1996年 兵庫県生まれ。

2021年 京都芸術大学大学院修士課程芸術研究科美術工芸領域油画専攻 修了。

 

・主な展覧会歴

2022年「ARTISTS' FAIR KYOTO 2022」京都文化博物館別館(京都)、2021年「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2021」丸ビル1階マルキューブ(東京)、「exhibition from shu」ygion(京都)、「DAWN-EXPOSITION 2021.04-」銀座 蔦屋書店(東京)、2020年「シェル美術賞 2020」国立新美術館(東京)。

・主な受賞歴

2021年「ART AWARD TOKYO MARUNOUCHI 2021」Proactive賞、2020年「シェル美術賞 2020」学生特別賞、2019年「2018年度京都造形芸術大学卒業作品展」優秀賞。

bottom of page